ただ今「飛行機の重量計算」について飛行機の教官がためになる情報をシリーズでお届けしています。ぜひお読みください。
・福島空港に着陸するボーイング747(福島運航所から撮影)
飛行する前の「飛行機の重量計算」とは(その4)
今回は「総重量」または「全備重量」について説明します。
「総重量」とは、文字通り基本重量、乗務員、燃料及び有償荷重の総和をいいます。
これには重量として制限されるものとして、飛行機が安全に離陸することができる設計上最も大きい重量の「最大離陸重量」、飛行機が安全に着陸することができる設計上最も大きい重量の「最大着陸重量」があります。
飛行機が着陸する場合には接地するときの衝撃が大きいので、飛行機の構造上の強度によって、「最大着陸重量」として重量が制限されています。
旅客機などでは「最大着陸重量」の方が「最大離陸重量」よりも小さくなっていますが、小型機では機体の重量に比較して着陸装置は丈夫に設計されているので、「最大離陸重量」と「最大着陸重量」が同じになっていることも多いのです。
また大型機などには「最大ランプ重量」も設定されています。
大型機は駐機場から滑走路までの地上滑走においても、大量の燃料を消費します。
そのために離陸時の許容される最大離陸重量になるように、「地上滑走できる最大重量」として地上滑走で消費する燃料を余分に搭載できるよう設定された重量です。
(その5に続く)
次回5回目は「許容最大離陸重量(AGTOW)」です。ぜひお楽しみください。
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