R66シリーズ(その8)潤滑、ハイドロ系統
次はR66の潤滑及びハイドロ系統について説明します。
潤滑系統
R66の潤滑系統は、オイルタンク、オイルクーラーを含むドライサンプタイプです。 エンジンのN1ギアトレーンにあるオイルポンプによってタンクから吸い出され、フィルターで濾過され、レギュレーターにより油圧を調整されたオイルが、NO1〜NO8のベアリング等を潤滑します。その後、排出ポンプでくみ出されたオイルは、オイルクーラーで冷やされたのち、タンクに戻ります。油圧計は、レギュレーターの直後に、油温計は、オイルタンクに戻ったオイルの温度を測定しています。各ベアリングのシールは、コールドセクションは、ラビリンスシールが、ホットセクションは、カーボンシールが使用されています。 R66のトルクメーターは油圧式であり、摩擦による影響を少なくし、正確なトルクを測定するため比較的高い、130PSIに調整されています。
ハイドロ系統
ハイドロ加圧式のメインローター操縦装置は、サイクリック及びコレクティブの操舵力を軽減するとともに、ローターからのプロペラモーメントによるフィードバックを取り除きます。ハイドロシステムは、ポンプ、3つのサーボアクチュエーター、リザーバー及び各装置を接続するラインによって構成されていています。ポンプはメインギアボックスの後端に取り付けられていて作動圧力を450〜500PSIに調整しています。ヘリのハイドロポンプは、通常トランスミッションに取り付けられていて、エンジンが停止した場合のオートローテーション時も、ハイドロが使用出来るようになっています。ハイドロ圧がなくなると、サーボ内にオイルが留まる機能があり、大きな操舵力が必要になりますが、操縦は可能です。限定変更を受験するほとんどの生徒は、すぐにホバリングが出来るようになり、模擬のハイドロ故障操作でも問題なく着陸して、接地しています。
次回は「EMU(エンジン・モニタリング・ユニット)」について説明します。お楽しみに。 飛行機免許、ヘリコプター免許にご興味のある方はアルファーアビエィションまでお気軽にお問い合わせください。