R66シリーズ(その6)燃料系統
今回は燃料系統について説明していきましょう。
燃料タンクは、プラダー式(積層ゴム)耐衝撃燃料セルで出来ています。供給はR22と同じく重力式により、エンジンに燃料を供給します。タンクの形状は、凹型で左側の方がやや大きくなっています。(右側は荷物室があるため小さくなっています。) 左右のベントは、相互に連結されており、マストフェアリングの内側で2本の管からベントしています。 重量重心表で、燃料が満タンの時の前方限界が設定されていて、前傾が大きくなると、ベントラインが燃料で詰まり、燃料が供給されなくなるために設定されています。
重量重心表
使用燃料は、灯油系のジェット燃料を使用しています。燃料タンクの容量は全容量74.6gal(282リッター)、使用可能量73.6gal(279リッター)で燃費は、MCPで23gal/h(87リッター)で3時間10分の飛行が可能です。(実績として、通常の限定変更の訓練では、約80リッター/hで約3時間30分の訓練が可能でした。)
燃料計は、フロート式のトランスミッター、LOW FUELは、マグネット式センサーで、使用可能燃料の残量が約5galで巡航出力で約10分間ほどで燃料切れになります。 燃料は、燃料タンクからラインを通ってエンジンのフィルターを備えた燃料ポンプアセンブリに供給されます。
燃料はジェット燃料を使用しています。発熱量が大きく、すすの発生が少ないです。 周囲温度が4℃未満では凍結防止添加剤を添加しなければなりません。添加剤の代わりに航空ガソリンを入れて一時的に運用出来る場合がありますが、R66は認められていません。
次回は「トルク計」について説明します。お楽しみに。 飛行機免許、ヘリコプター免許にご興味のある方はアルファーアビエィションまでお気軽にお問い合わせください。