R66シリーズ(その4)R66のエンジンについて(ターンビンエンジンPart2)
エンジンを各セクションごとに説明していきます。
@ まずコンプレッサーですが、一般的なヘリのエンジンのコンプレッサーは、軸流式と遠心式の組み合わせによって空気を圧縮していますが、このエンジンの特徴は、遠心1段のコンプレッサーのみで、洗濯機の底で回転しているセパレーターと同じようなもので空気を圧縮しているので異物の混入やコンプレッサーストールに強い構造になっています。
A 次に燃焼室ですが、250エンジンの特徴である、1個のカン型燃焼機を使用しています。小型で構造簡単、整備性が良好です。
B タービンはN1タービン2段、N2タービン2段です。N1タービンでコンプレッサーを回し、N2タービンでローターを回しています。N1タービンとN2タービンは機械的には繋がっていません。R22はクラッチを装備しており、エンジン始動時は、ローターには繋がっておらず、エンジンが掛かってから、ある程度のエンジン回転になってから、クラッチを繋いでローターを回しますが、このエンジンはフリータービンなのでエンジン始動時にローターが負荷になることはないので、始動がとても容易です。ちなみにNはナンバーの意味です。その他にはNR(ローター回転)があります。
C ギアボックス部ですが、タービンエンジンは回転数がとても高いです。このエンジンのN1回転数は、100%で50970回転で、N2回転は、100%で33290回転です。従ってまずエンジンのギアボックスで回転数を6016回転まで落として、その後メインローターギアボックスで408回転まで落としていきます。R22は、エンジン回転数を2652回転をMRギアボックスのみで530回転まで落としています。
その他、ギアボックス動かしているアクセサリーは、N1ギアトレーンでは、スタータージェネレータ、フュ−エルポンプ、オイルポンプ、GPFC、N1回転計です。N2ギアトレーンでは、トルク計、PTG、N2回転計を動かしています。
次回は「FUELコントロール」について説明します。お楽しみに。 飛行機免許、ヘリコプター免許にご興味のある方はアルファーアビエィションまでお気軽にお問い合わせください。